実家じまいのススメ:空き家問題とその解決策

実家じまいは、多くの人にとって避けて通れない問題です。 しかし、放置された実家が「空き家」となり、様々なリスクをもたらします。 本記事では、空き家問題の現状や解決策について詳しく解説ます。

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実家の写真

考えられる主な問題

空き家を放置することで、次のような問題が発生します。

  1. 環境の悪化
    管理が行き届かない空き家は、草木が伸び放題になり、害虫や小動物の住処となることが起こります。
  2. 近隣住民への迷惑
    老朽化した建物が壊れる危険性があります。また、台風や地震で飛散物が発生したりすることが起きます。
  3. 防犯・防災性の低下
    空き家は犯罪の温床となる可能性があります。不審者の侵入や放火などが懸念されます。また建物の老朽化により倒壊の危険性も考えられます。こうした状況が地域の安全性を損なうことになります。

経済的な負担

空き家の放置は、維持費用や税金負担の面でも問題が生まれます。

  • 住宅の老朽化
    室内や外壁の傷みが進むことで、建物自体の価値が大きく下がります。また、空き家の状態が続くほど、売却する際の価格も下がってしまいます。
  • 固定資産税の一時的な消失
    空き家を解体すると、住宅用地としての一時支払が適用されなくなり、固定資産税が大幅に増加します。 具体的には、住宅がある場合の固定資産金利(1.4%) )が更地となることで数倍以上になるケースがあります。

国や自治体の対応:特定空き家制度

空き家問題の深刻化を受け、国土交通省は「特定空き家」に関する取り組みを行っています。

  • 特定空き家定義
    各自治体が定める基準により、管理が不十分で危険性が高い空き家が「特定空き家」に指定されます。例えば、外壁や窓の腐食、ごみが放置されている、草刈りが行われていないなどの場合が該当します。
  • 特定空き家に指定された場合の流れ
    特定空き家に指定されると、以下の手順で対応が進みます。
    1. 助言・指導
    2. 勧告(住宅用地特例対象から除外)
    3. 暫定命令の場合、50万円以下の罰金
    4. 行政代執行(強制的な解体など)
空き家

空き家の解決策:どうすればいいですか?

実家じまいを進めるにあたり、次の方法を検討しましょう。

  1. 売却する
    • 中古住宅や古家付き土地として売る
    • 解体して変更地として売却することで、全ての費用や税負担を軽減できます。また、3,000万円までの譲渡所得控除が適用される場合があります。
  2. 賃貸活用
    セーフティネット住宅として登録すれば、補助金を受けられる場合があります。
  3. 相続放棄
    実家を維持する意志がなければ、相続放棄を検討することも選択肢です。ただし、親と同居していた場合は、保存義務が発生する可能性があるため注意が必要です。
  4. 自治体や国への寄付
    自治体や国に土地を帰属させる場合、審査料や手続き費用が必要です。
空き家問題解決図

実家じまいのタイミング

親が健康不安を口にしたときや、終活を考え始めたときがとりあえずの話を始める機会になります。また、認知症が進むと、実家の売却や管理に関する意思決定が難しくなるため、早めの準備が必要です。


おわりに

空き家問題は、孤立個人の悩みではなく、地域全体に考える社会問題です。家族でじっくり、プロの意見も活用しながら進めていきましょう。

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