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高齢のおひとり様だからこそ困る防災・災害時の準備と対応

近年、高齢者の一人暮らしが増えています。特に災害時には、自力での対応が難しくなることが多いため、事前の備えが非常に重要です。ここでは、高齢のおひとり様が直面する課題とその解決策について考えてみましょう。
1. 高齢のおひとり様が災害時に困ること
1-1. 情報収集の難しさ
家族と一緒ならば情報を共有できますが、一人暮らしの場合、正確な情報を得ることが難しくなります。特に視力や聴力が低下していると、テレビやラジオの情報を得にくくなることもあります。
1-2. 避難の難しさ
高齢者の場合、足腰が弱っていたり、持病があったりすることで迅速な避難が難しくなります。また、一人で重い荷物を持って移動するのが困難な場合もあります。
1-3. 停電・断水時の生活困難
停電や断水が発生すると、電動介護ベッドや補聴器、持病のある方の医療機器が使えなくなる可能性があります。また、水や食料を調達するのが難しくなることも考えられます。
1-4. 近隣との連携不足
一人暮らしでは、近隣住民とのつながりが希薄になりがちで、助けを求めにくい状況になることがあります。避難所でも知り合いが少ないため、孤立してしまう可能性があります。
2. 高齢のおひとり様の防災準備
2-1. 情報収集手段の確保
- 防災ラジオの準備:手回し充電や乾電池式のラジオを用意し、聞き取りやすいものを選ぶ
- 大きな文字の防災マニュアル:視力が低下していても読めるように、大きな文字の防災情報を準備
- モバイルバッテリーの常備:スマートフォンや補聴器を充電できるように、複数のバッテリーを確保
2-2. 家の安全対策
- 家具の固定と配置の見直し:地震で倒れそうな家具は固定し、避難経路を確保
- スリッパや懐中電灯の枕元設置:夜間の地震に備えて、足を守るためのスリッパと照明を用意
- トイレの備え:停電や断水時でも使える簡易トイレを準備
2-3. 避難準備
- 非常用持ち出し袋
- 飲料水(500mlペットボトル×3本)
- 常温で保存できる柔らかい食べ物(レトルト粥、ゼリー飲料など)
- 持病の薬とお薬手帳
- モバイルバッテリーと充電器
- 現金(小銭を含む)
- 防寒具(ブランケット、カイロ)
- マスクやウェットティッシュ
- 懐中電灯とホイッスル
- 身分証明書のコピーや緊急連絡先のメモ
- 在宅避難用の備蓄
- 1週間分の飲料水(1日3L×7日=21L)
- 高齢者向けの非常食(レトルト食品、やわらかい食品)
- カセットコンロとガスボンベ
- 簡易トイレ(凝固剤付き)
- 日用品(トイレットペーパー、歯磨きセット、石鹸)
- 介護用品(必要に応じてオムツや杖など)
2-4. 連絡手段の確保
- 安否確認のルールを決める
- 家族や親戚、友人と「○○の時間に連絡がなかったら確認する」といったルールを作る
- 災害用伝言ダイヤル「171」やLINEの安否確認機能を使う練習をしておく
- 近隣住民とのつながりを持つ
- 日頃から挨拶を心掛け、顔見知りを作る
- 自治体の防災訓練や高齢者向け防災セミナーに参加
3. 被災したときの対処法
3-1. 怪我をした場合
- まずは落ち着き、止血や応急処置を行う
- 近くの人に助けを求める(ホイッスルやスマホの音声機能を活用)
- 外出できる場合は、避難所や病院へ向かう
3-2. 避難すべきかの判断
- 自宅が安全ならば在宅避難:水や食料を確保し、外出せずに過ごす
- 建物が損壊している場合:避難所や親戚・友人宅へ移動
- 津波や土砂崩れの危険がある場合:早めに避難する
3-3. 避難所での生活
- 貴重品の管理を徹底する
- 高齢者向けスペースを確認し、必要に応じて自治体に相談する
- 健康管理(血圧管理、持病の薬の服用、体を冷やさない工夫)
- ストレス軽減のためのアイテム(ラジオや本など)を持参する
まとめ
高齢のおひとり様は、災害時に自分の身を守るための準備をしっかり整えておくことが必要です。特に、情報収集や避難のサポートを受けやすい環境を作ることが大切です。
日頃から地域の人とつながりを持ち、災害時に助けを求めやすい関係を築いておくことで、安全に過ごせる可能性が高まります。無理のない範囲で少しずつ準備を進めて、安心できる環境を整えましょう!
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